弊社が理想とする働き方をすぐに理解してくれたので、
適切な制度の選定から整備まで、非常にスムーズに進めていく事ができました。

しんらいライフサービス株式会社
しんらいライフサービス株式会社
http://www.shinrai-ls.co.jp/
業種:ビル・マンション総合管理業/建物清掃業/リフォーム工事業
従業員数:300名

ビル・マンションの設備管理から日常清掃、建物管理に関する司法業務サポートまで、幅広い事業を展開されているしんらいライフサービス株式会社様。
平成元年の創業から30年以上、「人材×サービス×実績」を軸に、単なる代行サービスではなく住まいのコンサルタントとしてお客様に付加価値を提供してこられました。その結果、累計管理棟数は約700棟、契約継続率は97%を達成されています。
今回は代表取締役の寺﨑 道弥様にお話を伺いました。


従業員を管理しない、自由な社風

- 寺﨑様は、どのようなスタンスで経営されているのでしょうか?

弊社は創業30年目で、私が先代から引き継いで2代目社長に就任したのは15年前です。

私はもともと人を管理するという考え方が好きではなかったので、弊社での働き方はかなり自由にしています。業務日報なんて必要ないし、雪や台風の時に会社に来るなんてあり得ません。そもそも9時に会社に来て18時になったら帰るという必要もなく、成果を出せていれば出社・退社時間は関係ありません。残業している人が頑張っているという考え方も間違っていると思います。このように従業員を管理する事のない自由な方針で経営していますが、今まで何の問題も発生していません。むしろ従業員からは「任せてもらえるからありがたい」と言ってもらえており、モチベーションと生産性が向上しています。

とはいえ社長に就任した頃は、先代の考え方・やり方を引き継がなければという思いがありました。今思い返すと、従業員を常に監視・管理して、できていない部分は注意するなど、体育会系の考えで経営をしていました。ただそのやり方を貫く事により、従業員の気持ちは離れていきました。

そのやり方を変える事となった大きなきっかけは、先代である父親の死でした。自分自身が無意識に背負っていた「こうしなければならない」というプレッシャーがなくなり、最終的には自己責任なのだから自由にやりたいように経営をしてみよう、という考え方に変わったのです。

従業員に対しては一人の人間として接し、人格と人生を尊重しています。「会社が全て」という価値観を求めていませんし、会社より自分の人生を大事にするよう伝えています。また人は承認欲求が満たされると幸せになるので、相手の話をよく聞き、価値観を受け入れるようにしています。

加えて、「人権の尊重」も私が大切にしている価値観です。仕事のミスは仕方ない事なので許しますが、いじめ・パワハラ等があれば絶対に許しません。このような価値観を日々大事にしながら、経営しています。

しんらいライフサービス株式会社

働き方コーディネートは、弊社の理念と合致しているサービスです

- とても素敵な社風ですね!そのような中で、なぜ働き方コーディネートに申し込みをされたのでしょうか?

もともとTRIPORTさんには、3年前から助成金のサービスを依頼しており、そこから代表の岡本さんとのお付き合いがありました。助成金に限らず様々な事について相談をさせてもらっていましたが、その中で働き方コーディネートについて知りました。

弊社は、先述の通りもともと自由な社風でしたので、会社に何時に来ても自由・現場から会社に戻ってこなくても自由という事で、自由な働き方を自然に実践していました。実態として、働く場所を問わないテレワーク勤務制度やフレックスタイム制度を実践していたと言えます。

働き方コーディネートの趣旨についてお聞きする中で、まさに弊社が理想とする価値観を具現化・目に見える形にするために必要なサービスだと感じましたし、企業としての最低限のリスク回避や法令遵守を目的とした整備も、今後行っていく必要があると感じました。また、弊社の理念もすぐ理解して頂けたので非常に話が早く、そこからスムーズに話が進んでいきました。

- 一連のサービスを受けてみて、どのような気づきがありましたか?

もともと弊社は自由な社風で、経営と従業員の間に壁がある状況でもなかったので、従業員の皆さんに対して実施したアンケートの結果については、さほど自分の考えと乖離がなく、違和感もありませんでした。ただ意外だったのは、「どこで働いても自由とする事で、コミュニケーションが減ってしまうのではないか」という不安の声が挙がっていた事です。

弊社では自由に直行直帰できる体制としていますが、「会社にいる=仕事をしている・なんだか安心する」という考えを持っている従業員も多数いるため、会社に来ない事を不安・孤独に思ってしまうようです。それに対しては、仕事をする上で大切なのは場所ではなく成果を出す事だと伝えていますし、今後も伝えていき皆の不安を取り除いていく必要があると感じました。このように、事前に従業員目線での意見を把握する事ができたので、具体的な制度設計をする上で非常に効果的でした。

また今回TRIPORTさんに、上記のような問題の顕在化からスタートし、弊社に適した制度の選定・従業員の意見を尊重した社内制度設計・規程整備などをお願いさせていただきましたが、助成金サービスの時から好意的な印象でしたので、その流れで気持ち良く進めていく事ができました。また対応のスピードも早く、皆さん結論から端的に話して下さるので、ストレスもなく助かりました。

しんらいライフサービス株式会社

今後も、自由に生き生きと働ける環境を作っていきます

- 今後取り組んでいきたい事はありますか?

現在の目黒の事務所に移転して4年目ですが、今後事務所自体をなくす事も視野に入れています。こちらに関しては先述の通り、社内コミュニケーションの取り方について不安に思われる事もあるかと思うので、TRIPORTさんのアドバイスを参考にしながら仕組みを作っていきたいと思います。

また、今期から会社の試算表を社員に公開しようかと考えています。例えば給与アップを希望するにも、皆が会社の資金状況を理解していれば、「会社は給与を上げてくれない」ではなく「会社の利益をより上げるにはどうすれば良いのか」と考えるようになり、当事者意識が生まれると思います。その為にも、今後ますます会社の透明性を高めていきたいと思います。

今後取り組んでいきたい事で、一点課題に思っているのは、人事評価制度ですね。現状は従業員一人ひとりの評価は私独断で決めないようにしており、他の役員にも意見を聞きながら決定していますが、そもそも従業員を管理・マネジメントしない体制ではどのような人事評価制度が望ましいのか?を考えています。また一般的には営業職の給与は高く、事務職の給与は相対的に低く設定される事が多いですが、果たしてそれも適切なのか?等々考えていますので、今後もアドバイスをお願いできればと思います。

- ありがとうございます!今後も、労使双方が幸せになれる仕組み作りのサポートをさせていただければと思います。
寺﨑様、本日はありがとうございました。